リアリティに誤解があって、皆、勉強して練習してそれらしく見せる。能も歌舞伎も大衆演劇も自分が名乗ればその人物、森の石松です。知識過剰はクサい芝居、無茶苦茶なセリフを言っても観客は感動する、勉強しに来たのではなく感動したいだけですから。喜怒哀楽は観客側にあり役者は虚構を紡ぐのがお手柄。舞台に現れた瞬間、リチャードの石松の匂いがすればリアリティがあるといえるのです。