芝居は南総里見八犬伝、初春ですから難しい芝居は駄目で実に荒唐無稽な劇画調です。衣装は錦で全員がキラキラ光り四天も黒と赤の忍者風、筋はお座なりで名刀の盗難とお家への復帰でついに悪は滅びる、各幕ごとに大立ち回りが派手派手しくしく鬱屈をすっきりさせる、元が馬琴のベストセラーです江戸人はこんなのにワクワクしたのかな。なによりロビーの華やかさ、餅花いっぱいの下を皆がいそいそ歩く、正月気分を味わうのは劇場が一番です